INTERVIEW

マー・ジーシアン(馬志翔)監督 インタビュー


Q:初めての長編の監督、長い撮影期間、大作ということで本当にご苦労の多かった作品ですが、台北電影節と大阪アジアン映画祭で観客賞を受賞しました。台湾と日本、二つの映画祭で観客に一番愛された映画ということで、まずはその喜びと感想から聞かせて下さい。
A:映画作りの目的はお客さんに見てもらうことです。もちろん自分が伝えたいことを映像で見せるのですが、観客のニーズと自分の創作のバランスがとても大事だと思います。僕は観客が感動できる映画を作りたいと思っているので、二つの映画祭で観客賞をもらえたことはとてもとても感謝しています。

Q:大阪アジアン映画祭では、この映画祭初のスタンディングオベーションでした。
A:その時のことを思い出すと、今も鳥肌が立ちます。(と、腕を見せる)そんなことが起きるとは想像していませんでした。永瀬正敏さんも、この道30年だけど大阪でスタンディングオベーションをもらったのは初めてだと驚いていました。そして終わった後にロビーで沢山のお客さんから「ありがとう」「幸せでした」という言葉をかけてもらい、本当にうれしかった。これまでの苦労が全て吹き飛んだ感じです。

Q:今回監督を受けることになった経緯と決め手を聞かせて下さい。
A:『セデック・バレ』のプロモーションの時に、ある女性雑誌の取材を受けていて、撮影のテーマは男性のベットトークでした。(笑)なので、ベッドで撮影しながらウェイプロデューサーが最近野球についての物語を映画にしようと思っていると話し始めました。僕は少年野球経験があるので、ぜひ脚本を読みたいと言ったのですがもちろんその時は監督になることは想像だにしていません。でも脚本を読んだら撮りたい気持ちがムラムラと湧いてきたので、ウェイさんに伝えるとすぐ同意してくれました。ウェイさんは、この作品は野球経験者が監督をした方が良いと考えていたようです。男2人がベッドで写真撮られながら、この熱血青春映画の制作が進むって、面白いでしょ。(笑)

Q:選手達は野球経験者をオーディションして決められましたが、みんな素敵な少年達ですね。
A:キャスティングのポイントは印象です。顔だけではなく、体の見かけもすごく重要です。ですから決定までに約半年かかりました。最初は直接台湾の高校や大学の野球部へ行ったり、インターネットでの募集やモデル事務所、芸能プロダクションを通して、1000名くらいから13名の選手を選びました。選手達の訓練に2〜3ヶ月、そのうち3名の日本人選手は最後の1ヶ月に参加してもらいました。 一番重要な条件は野球ができる人です。我々は演技の訓練はできますが、野球は教えられません。彼らにはすごく苦労をかけました。毎日6時、撮影状況によっては4時半起床の時もありました。でも彼らから文句を聞いたことがありません。みんな愛らしく、ピュアです。彼らが私の要求に対してできない場合は怒りますが、彼らを変えることができなければ、僕のやり方を変えるしかありません。選手たちは皆優秀です。

Q:近藤兵太郎役の永瀬正敏について聞かせて下さい。
A:永瀬さんは、今まで僕が知り合った中で一番プロフェッショナルな俳優です。仕事に取り組む真摯な態度、演技力、全て素晴らしい。毎回撮影の時に必ず話し合い、たくさんのアドバイスをもらって撮影途中で何回も脚本を修正しました。永瀬さんは優れた俳優というだけではなく、すごい創作者です。

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