ギャンブルは、勝っている時だけしか楽しめないのか?

経験がまだまだ浅い内は、勝っている時だけ楽しいのがギャンブルだと考えてしまいがちです。勝ってお金が得られるから、ギャンブルをするし楽しめるのだという理屈です。しかし、それは真実でしょうか?ギャンブラーたちは勝ってお金を得るためだけに賭け事をしているのでしょうか?

さて、この答えには驚かれるかもしれませんが「ギャンブルは、熱中しすぎるとすべてが変わってしまう」のです。常に賭けていたくなる…、といった人たちすらいます。それは一体どんな感覚なのか、なぜそんなに興奮させられるのか、ギャンブルについてもう少し知るために私たちのブログを是非お読みください。

負けている時、身体はアドレナリンとエンドルフィンを分泌し続ける

ノッティンガム・トレント大学のマーク・グリフィス教授は、上記のことは真実であると述べています。5,000人以上のギャンブラーを対象とした調査では、ギャンブルを行う理由を問われて最も多かった答えは、「お金を獲得するため」でした。ところが、その回答数に肉薄した第2位の答えは、「楽しいから」とか「興奮するから」でした。グリフィス教授は、「ギャンブラーたちは娯楽を購入しているのです」と断言しています。

それに加えて、2009年の研究では、カジノでの楽しみは勝った金額のみで決まるわけではないということが明らかになりました。むしろ、気軽な楽しみを求めていたプレイヤーたちは、少額の勝ちどころか少額の負けにすら満足していたのです。そして、負けがしばらく続いた場合、たった1回の勝ちに対しても非常に強い喜びの反応が引き起こされました。

訴求力を高めるスロットマシーン

たとえ勝っていなくてもスロットを回すだけで気分が良くなってくるのを感じたことはありませんか?カジノで音楽に包まれ、ライトの明滅を目にすると貴方の脳には大きな変化が生じます。それは偶然ではなく、意図的に引き起こされた反応なのです。

ギラギラとした照明や大音量の音楽、「お金の音」は貴方の脳に影響を与えます。どのカジノも似たような設計だったり、どのスロットマシーンも似たような外観であることにお気づきになったことはありますか?それは、設計や製作を行う際に活用すべき原理原則があるからなのです。

この理由により、大半のスロットマシンでは赤を含めた配色が用いられています。赤は他の色よりも刺激的だとされているからです。また、ここ数年で、テレビ番組や芸能・大衆文化をテーマとしたスロットマシンが増加しています。ガンズ・アンド・ローゼズの音楽に合わせてスロットマシンを回したり、お気に入りのキャラを追いかけてお金を獲得したりといったことが出来るようになっています。当然、人々が好むからこそ、そうした製品が世に出てきているわけです。ギャンブル機器の製作企業は人々が潜在的に欲しているものを提供し、そうと知られることなく嬉しがらせているということなのです。

プレイ継続へと導く手腕

カジノ側はプレイヤーができるだけ長くプレイを続けてくれることを願っています。彼らにとってプレイが継続されている限り、勝ち負けは大きな問題ではありません。長くプレイし続けることプレイヤーの勝率が下がるからです。

カジノなど賭けゲームの主催者は、罪にあたらない、金銭の関係しない賞をよく設けます。そうした賞はプレイを切り上げる目途になるように思えます。しかし、実際には、プレイ継続に導くためでもあるのです。

無料でベットできるボーナス、つまり、5回余分にスロットを回せるとか、その他様々な形をとった褒賞を得た後、貴方が再び自分のお金を賭けてプレイし始めるのは時間の問題に過ぎません。

まとめ

以上のことから「ギャンブルは勝ち負けだけではない」ということをお分かり頂けたと思います。ギャンブル機器の製作企業は、貴方が勝てる製品ではなく、貴方が再びプレイしたくなるような製品を作り出します。では、お金のある無しはギャンブルには関係ないのでしょうか?まったく関係ありません。この問いへの答えは「たとえお金に困っていなくても、ギャンブルは依然として楽しいもの」というのが適切でしょう。ギャンブルは、負けてすべてを失うことも、あれば勝利することもあるのです。